自己破産者のひとり言

自己破産と言うと暗く、後ろ向きで、カッコ悪く、ネガティブな印象しかありませんが、人生を生き抜く上ではとても助けられる制度であります。僕が自己破産を経験したからこそたどり着いた生き方や他者との関わり方、日々の暮らしなどを綴っています。

自己破産への道(16)債権者集会

初法廷

第一回の債権者集会が開かれたのは3月初旬。

場所は裁判所の大きな法廷でした。

初めて入る法廷は、テレビで見るのとほぼ同じで、

正面の裁判官に向かって被告人席、検察席と左右に分かれています。

僕は「被告人席」でした(笑)

被告人ではないが、問題を起こした側だから被告人席なのでしょう。

そして、僕と妻は申立てをした弁護士と3人でその席に座ったのです。

向いの検察官席には破産管財人の弁護士が座っていて、

いわば、僕を取り調べる側の人間という立場のようです。

法廷には、債権者達が20名ほど来ていて、

その方達は、傍聴席に座っていました。

そして、債権者の中には僕を睨みつけたり威嚇したりする人がいて

ちょっと恐かったですが、これも相手の立場になれば

僕だって同じ気持ちになっただろうと納得。

債権者集会始まる

まずは裁判官がこれから債権者集会を始めることを告げ、

その次に僕に対して、債権者に挨拶するよう指示してきたので、

僕は立ち上がり債権者に向かいこの度の不祥事をお詫びし

ここに来てくださったお礼を述べました。

今までお世話になった取引業者も多くいて、

正直、まともに目を見る事が出来なかったのを

今でも覚えています。