自己破産者のひとり言

自己破産と言うと暗く、後ろ向きで、カッコ悪く、ネガティブな印象しかありませんが、人生を生き抜く上ではとても助けられる制度であります。僕が自己破産を経験したからこそたどり着いた生き方や他者との関わり方、日々の暮らしなどを綴っています。

自己破産への道(23)退居

引き渡し日決定

落札者の訪問があって数日後、僕は電話で

引き渡し日を連絡しました。

1ヶ月ちょっとの猶予をもらえたので、

この間に家探しをしたのです。

普通の人なら賃貸を契約するのに大して心配も入りませんが、

なんせ自己破産者の僕は信用がゼロ!

だから賃貸契約には必須に近い保証会社から

保証を断られる可能性が非常に高いのです。

それでも家探しをして、何とかどこかに定住するしかないので、

会社が倒産する前に家の売却を依頼した不動産屋さんに

相談しました。

住む家の理想を思い描く

僕の理想はRC構造(鉄筋コンクリート)のマンションで1階、

2LDK、駐車場付き家賃は5万円位と自己破産者としては欲張り過ぎの条件(笑)

確かに保証会社の問題や、物件そのものがあるかどうかも分からない中、

こんな理想を描くのは、

「人は思った通りの現実にしかならない」

というもの。

実際に社員を募集した時、僕の理想の内容で求人を出した時と

こんな小さな会社だから妥協し、ある程度来てもらう人に

迎合しておくような内容で出したときとでは全く応募してくる人が違ったのです。

もちろん、「思った通りの現実」は前者の時には起き、

後者の場合は一人も採用出来ない場合もありました。

だから成就するか否かは考えず、理想を描くのは大切なのです。