自己破産者のひとり言

自己破産と言うと暗く、後ろ向きで、カッコ悪く、ネガティブな印象しかありませんが、人生を生き抜く上ではとても助けられる制度であります。僕が自己破産を経験したからこそたどり着いた生き方や他者との関わり方、日々の暮らしなどを綴っています。

2017-10-01から1ヶ月間の記事一覧

自己破産への道(27)最終章

自己破産を経験して 日本の人口一億二千万人の中のほんの一握りにしか経験出来ない 会社破産と夫婦揃っての自己破産という選ばれし体験をし 一段落した今、破産以前と今の僕の人生観は大きく変わりました。 失敗を反省したから変わったのではありません。 反…

自己破産への道(26)固定資産税の納付

引っ越し完了 引っ越し業者は素敵な会社で、 とても親切、丁寧で、あっという間に引っ越しは完了。 これで、やっと新たなスタートが切れそうな気がしました。 倒産、破産を決意してから既に1年以上も経過していましたが、 僕にとってはあっという間の出来事…

自己破産への道(25)引っ越し業者選択

引っ越し業界も過当競争 住む場所が決まったので、期日までに家を明け渡すため まずは引っ越し業者を決めることからはじめました。 今まで、何度も引っ越しは経験していますが、 引っ越し業者に依頼するのは初めてです。 ネットで調べた2社に見積もりをして…

自己破産への道(24)新居決定へ

賃貸物件の下見 不動産屋から物件をいくつか紹介したいので、 資料をポストに入れておきますと連絡が。 その物件の中の一つに、僕が思い描いていた 理想の、いやそれ以上の部屋が一つ。 あとは保証会社がYESと言ってくれるかどうか(笑) 実際に下見に行って…

自己破産への道(23)退居

引き渡し日決定 落札者の訪問があって数日後、僕は電話で 引き渡し日を連絡しました。 1ヶ月ちょっとの猶予をもらえたので、 この間に家探しをしたのです。 普通の人なら賃貸を契約するのに大して心配も入りませんが、 なんせ自己破産者の僕は信用がゼロ! …

自己破産への道(22)遂に家が落札

競売実施 裁判所の人が来てから約4ヶ月後、最後の会社の財産である 家が競売にかけられ落札しました。 僕は、ネットで見ていたので、落札金額は分かりましたが、 落札者は表示されないのか、僕の探し方が良くなかったのか だれなのかは分かりませんでした。…

自己破産への道(21)破産が認められてから

会社や個人への請求書 破産が決まると、破産管財人の元へ届いていた全ての郵便物は また元通り、会社や個人へ直接送られてくるようになります。 請求書やお金貸しますなど(笑) そんな中、いくつかは法的手続きを取る旨の最後通告的な督促状などもあり その…

自己破産への道(20)最後の債権者集会

会社の破産が確定 就職してひと月ほどたった日、三回目の債権者集会が開かれました。 この日は債権者がほとんど来ないので、事務所のような小部屋に通され、 関係者以外での出席は第一回目の債権者集会から来ていた 人相の悪いいかにも恐そうなおっさん一人…

自己破産への道(19)就職

プータロー生活への別れ 第二回の債権者集会で、僕の自己破産は認められました。 会社の破産はまだですが、一応、社会復帰の目処が立ったのです。 審議中に働いても良いのですが、雇われるには履歴書が必要だし 中味に嘘は書けないので、正式な破産が出てか…

自己破産への道(18)第二回債権者集会

ぶらぶら 一回目の債権者集会が終って二回目の日までは、 ただ、何もしない日々が続いていました。 働かないといけないのかと思いつつ、 近くをぶらり旅したり、テレビを見たり... そんな僕たちの生活は、正直楽しかったです。 収入源はありませんが、破産者…

自己破産への道(17)債権者集会の内容

債権者集会での出来事 僕の謝罪から始まった債権者集会は 基本、破産管財人が会社や僕たちの個人資産について報告し 今後の方針を述べていき淡々と進みました。 そして、進行役の裁判官が、債権者に質問はありませんかと 問いかけると、一人の方が手を挙げま…

自己破産への道(16)債権者集会

初法廷 第一回の債権者集会が開かれたのは3月初旬。 場所は裁判所の大きな法廷でした。 初めて入る法廷は、テレビで見るのとほぼ同じで、 正面の裁判官に向かって被告人席、検察席と左右に分かれています。 僕は「被告人席」でした(笑) 被告人ではないが…

自己破産への道(15)法廷へ

債権者集会の招集日が決まる 破産管財人との面談や会社負債、資産の整理が終ると 破産開始決定後2ヶ月ほどで、 裁判所において債権者集会が開かれます。 その日に向けて僕が破産申立てを依頼している弁護士と 破産管財人の弁護士は準備を進めていきます。 …

自己破産への道(14)ドナドナ

引き取り業者からの電話 会社にある備品など少しでもお金になるものを調べ それを処分して換金するのも破産管財人の役目の一つ。 そんなお役目で会社訪問してくれた後は、買い取り業者から 電話があるのを待つだけです。 翌日、買い取り業者からの電話があり…

自己破産への道(13)破産管財人との面談

裁判所にて 破産手続き開始の決定が出て、破産管財人が決まると その破産管財人との面談があります。 これは裁判所の一室で行なうのですが、 こちらの申立てしてくれた弁護士が僕と妻に付き添い 裁判官と破産管財人の5人で話し合うのです。 内容は現在の財…

自己破産への道(12)これからがスタート

破産手続開始の決定 破産手続き開始の申立てをしてから約10日ほどで、 破産手続き開始の決定がだされました。 これで、「破産」したことになります。 ただ、これからの道のりは、裁判所が倒産や自己破産を 正式に見認めるまで、債権者集会が続きますので、…

自己破産への道(11)受任通知書

破産の代償 破産するといいことは、多くの人に経済的、精神的に 大きな痛手を与えてしまいます。 自分が生きる為に他人を不幸にしてもいいのか? そんな思いがあって当然ですし、 なければおかしいかも知れません。 でも僕は多くの人に迷惑をかけてしまう道…

自己破産への道(10)決意の時

破産手続き開始の申立て準備 弁護士に相談してから決意が固まりました。 破産する手始めは裁判所へ破産手続き開始の申立てです。 この申立ては、素人が、ましてや会社の状況が大変な時に 自分で出来るものではありません。(出来る人は偉い...笑) 申立ての…

自己破産への道(9)着地点はどこ?

相談して良かったこと 今回の弁護士に相談して良かったことは 倒産や、自己破産する場合のお金がどのくらい必要かが 分かったことです。 やはり地獄の沙汰も金次第(笑) いや、逆に天国の沙汰と言っていいかも知れません。 何故ならば、倒産や自己破産とい…

自己破産への道(8)弁護士とご対面

弁護士は二人 ドアを開けて入って来たのは、事務所の代表弁護士(男性)と女性弁護士の二人。 今回は初対面なので、代表弁護士が詳しく話しを聞き、そして、女性弁護士に 僕の担当をさせる予定だというのはすぐに分かりました。 代表は30代後半〜40前後…

自己破産への道(7)弁護士事務所訪問

弁護士事務所の受付へ 約束の日時、予定通り弁護士事務所を訪問しました。 弁護士事務所には今までも行った経験はありますが、 どこも警戒厳重です。 入り口のドアには電子ロックがかかっていて、 インターホンで話したあとにロックが解除されます。 これは…

自己破産への道(6)理想の弁護士との出会い

理想を追い求める気持ち 強い思いがあれば、物事は思った通りに進みます。 僕が社員を募集する時に理想の社員像を描いて、 それを求人案内にしっかりと盛り込んで、 はたから見たらそんな小さな会社でそんな条件で 応募して来る素晴らしい人はいないだろうと…

自己破産への道(5)弁護士に相談

相談相手は弁護士しかいない 会社の経営状態が悪くなって、将来的な方向を定める時には、 多少お金がかかっても第三者であり、味方にもなってくれる その道のプロである弁護士に相談するのが良いと思います。 僕も悩んだあげく、まずは「無料相談」出来る弁…

自己破産への道(4)

奇跡その5 倒産、自己破産7ヶ月前、 社員を雇っての営業は難しいと覚悟し 長年勤務し素晴らしい仕事ぶりを発揮してくれていた 恩義ある女性社員にどう話して辞めてもらうか悩んでいたら 本人から 「結婚が決まり遠方に行くので退職します」 と言われたので…

自己破産への道(3)

奇跡その3 店の業務用エアコンが壊れて、暑くなる6月までには 新品に取り替えなければならなかったが、100万円以上もかかり その資金は全くあてがなく、困り果てていたら奇跡その2で書いた 家主都合で退居という話しになり、5月末に退居し、100万…

自己破産への道(2)

見えない力の導くままに 自殺して全てから逃げて終わりにしようという考えを変え、 会社倒産、自己破産してでも再起を期したいと考え始めたころから 見えない力に引き寄せられて奇跡的とも言える出来事が起き始めたのです。 奇跡その1 倒産、自己破産一年前…

自己破産への道(1)

自己破産者としての姿 僕が自己破産した原因は、経営していた会社を倒産させてしまったからです。 その会社の保証人である僕と妻は自動的に自己破産して倒産した会社の負債から 免責されるしかありませんでした。 株式会社は有限責任とは言いますが、これは…