自己破産者のひとり言

自己破産と言うと暗く、後ろ向きで、カッコ悪く、ネガティブな印象しかありませんが、人生を生き抜く上ではとても助けられる制度であります。僕が自己破産を経験したからこそたどり着いた生き方や他者との関わり方、日々の暮らしなどを綴っています。

洗濯機と運動会

団結心や忠誠心の生まれ方

 

二等兵になってから、僕だったらこんな会社にしたいとか

こんな会社はいやだとか感じたり

理想を思うことは本当に楽しい。

それは、思うだけで何も実行していないから

お気楽なのでしょう。

しかしお気楽だからものを言ってはいけないと考えることも

僕は違うと思っています。

また、代案が無いなら反対意見を言うなという考え方をしてきた僕が

その考え方も二等兵になってみて変わってきました。

何事も「今これが問題」「これで困っている」という

投げかけは必要です。

投げかけられた経営者は全力で解決方法を考えるのが仕事なのです。

僕のパート先で起きていることの一つに洗濯機が壊れたけど

新品を買う事はおろか修理さえもしてもらえない状況が続いています。

みんな冷たい水で手洗いを強いられているのです...

しかし、社内の運動会は巨額を投じて行なわれました。

団結心や忠誠心を養うための運動会なのでしょうが、

社員にとって直近の嬉しさは「洗濯機」なのです。

2万円くらいのものを買えないのに、数百万円を使い運動会をする。

滑稽さしか感じないのは、僕だけではないようです。

冷めた気持ちで運動会に参加する人の多い事が

それを物語っています。

食事会やレクレーション、誕生日会など

社長時代に僕も痛いほど企画実行してきました...

しかし、団結真や忠誠心などは生まれなかったのでしょう。

今思えば、あの時、社員が思っていたのは

「社長、私たちは食事会なんかよりも給料を上げてほしい、

賞与を出してほしい、残業を減らして欲しい、休みを増やしてほしい」

エアコンを修理してほしい等々」

だったのが良くわかりました。

団結心や忠誠心が生まれるのは、働いている人が、

この会社以外では働きたくない!

他人にもお勧めの会社!という気持ちにさせることしかありません。

その最短距離は「今、社員が困っていることを即解決すること」

今のパート先の社長はもちろん偉い人でしょうが、

少なくとも洗濯機は壊れたままなのです。